御入会の皆様へ
謹啓 向暑の候、皆様方におかれましては益々ご清祥のこととお喜び申し上げます。
先の第56回日本食道疾患研究会(広島)に於いて、幹事会、世話人幹事会、施設代表者会議におきまして、次回第57回を第1回の日本食道学会に移行することが決定されました。
本研究会は、昭和40年中山恒明先生を中心と致しまして約37年間の長きに亘り、多くの先人の血汗の努力と数々の思い出を秘めて、食道疾患治療成績向上のために、多大の貢献をしてまいりました。そして、現在、その成果にはすばらしいものがあります。
食道疾患の治療は、現在殆どすべての施設で施行され、その成績も優れた値で一定しております。これまでの発展の歴史の中では、外科治療の他、放射線、免疫化学療法、基礎分野の方々の果たした役割は絶大であります。現在、一部の食道癌治療成績では、放射線治療、化学療法で外科治療に劣らない優れた成績も発表されており、今後、細胞、遺伝子研究の果たす役割は次第に大きくなってきております。
これからの時代は、個性の輝く各個人、施設の優れた研究に負う所が大であること、食道疾患治療も放射線治療、免疫化学療法、基礎研究が、外科と同等の立場で協力し合う必要があります。
私自身、21世紀には、学会として発展する必要があることを2〜3年前より考え、一部の方々とdiscussionしてきた所であります。
学会に踏み切れなかった理由の最大の原因は、会員が個人会員となり、若手研究者に財政的負担をかけることが大きくなることでありました。
この点に関しましても、先の研究会で次の世代を担う幹事の先生方の意見を聴き、強い決意と賛同を得ましたので、学会へ発展的解消することを決意致しました。
どうか、皆様方もこの主旨をお汲み取りの上、情熱と英和を結集して、食道学会の将来の発展のために、是非共蓋力いただきたく、御入会の程をお願い致します。
謹白
日本食道疾患研究会会長
日本食道学会名誉会長
磯野 可一