臨床・病理 食道癌取扱い規約

臨床・病理 食道癌取扱い規約第11版 刊行のお知らせ

臨床・病理食道癌取扱い規約第11版が10月8日に金原出版より発刊されました。当初、本年の食道学会に合わせ発刊予定でありましたが、完成が遅れ何としてもJDDWに間に合うよう作成を進め、食道癌取扱い規約委員会委員皆様のご尽力により漸く完成致しました。第10版は2007年に発行され、8年ぶりの改訂となります。今回の改訂における基本的考え方は第11版序に記しました。改訂要旨は以下の通りです。リンパ節群分類も変更され、従って手術におけるD2の範囲も変わってきます。今後の診療・研究にご活用頂く様、お願い申し上げます。

日本食道学会理事長
食道癌取扱い規約委員会委員長
松原 久裕

※金原出版(株)のホームページにジャンプいたします。

改訂要旨

  1. 内視鏡治療の増加に伴い所見の記載法に内視鏡治療所見(e)を加えた。
  2. 日本胃癌学会と合同で策定した食道胃接合部診断基準を本文内に記載した。
  3. 壁深達度に関し,T1bに関し亜分類にT1aと同様にT1b-を付記することとし, UICCのTNM分類と整合性を計り,T4a,T4bの2群に分けた。
  4. リンパ節に関しNo. 112aoを食道側と背側に二分することとした。また,胃癌取扱い規約と整合性を図り,No. 3をa,bに二分した。
  5. リンパ節群分類に関しUtは第3群のみ,Mt・Ltは第1,2,3群とも,Aeは第2,3群の変更が行われた。また,食道胃接合部領域癌は食道胃接合部の診断基準の変更に伴いAeと同じリンパ節群分類とした。
  6. 進行度はT1aN1をT1bN1と同じくStage Ⅱに分類した。T4aはN3までを Stage Ⅲとした。T4bはN0からStage Ⅳaとした。
  7. 癌遺残度については大腸癌取扱い規約と整合性を図り,肉眼所見ではR1に分類されないこととした。
  8. 病理組織所見では扁平上皮内腫瘍に上皮内癌が含まれないことを明確にした。また,扁平上皮癌,腺癌とも分化度において高分化のように記載し型は除くことにした。内分泌細胞腫瘍はWHO分類と整合性を図り,神経内分泌腫瘍とした。リンパ節外転移に関しても大腸癌取扱い規約と整合性を図り,tumor noduleと記載することとした。内視鏡治療検体での脈管侵襲は 胃癌と整合性を図り,(-)(+)と記載することにした。
  9. TNM分類は第7版の日本語訳に変更した。
  10. リンパ節転移個数に関して転移個数による群分類を補正する規定は複雑であり実際に使用されることが少ないため今回から削除した。
  11. 内視鏡図譜を明瞭なものに改訂した。
  12. リンパ節の範囲,境界を模式図だけでなく実際のCT像に描出することにより, より判りやすく,また放射線治療にも有用な図譜を加えることとした。

臨床・病理 食道癌取扱い規約第11版英語版 電子出版のお知らせ

臨床・病理 食道癌取扱い規約第11版がEsophagus上のオンラインファーストに電子出版されました。オープンアクセスなので、ご自由に閲覧、ダウンロード可能です。IF取得雑誌へ投稿の際は、Esophagusの論文を積極的に引用いただければ幸いです。